会長挨拶|一般社団法人 日本NP教育大学院協議会

会長挨拶

「あまえず」「あせらず」「あきらめず」進化を目指します

日本NP教育大学院協議会 会長 草間 朋子

 看護に関する高度な思考力・判断力、実践力を備えた自律した看護師(NP:Nurse Practitioner)を育成し、超高齢社会を迎えつつある 日本の医療・介護に貢献していくことを目指して大分県立看護科学大学院修士課程でNP養成教育が開始されたのが平成20年でした。同時期に複数の大学院においてもNP養成教育を始める意向があることが分かり、NPとして効果的・効率的な活躍ができるための教育の標準化を測ること、医療の受け手側、提供側の双方の「安心」「安全」を担保するために法制化することなどを目的に、「日本NP連絡会」を平成20年10月に設立しました。その後、社会的認知 を得え、社会的発言力を高めるために、「日本NP協議会」(平成21年10月)に名称を変更し、さらにNPの養成教育は大学院レベルで行うことの 必要性を明示するために、「日本NP教育大学院協議会」(平成26年)と名称変更をし、同時に法人化(一般社団法人)しました。
 NP教育の標準化の一つの形として、NP養成教育の最初の修了生が社会に出る時期から「NP資格認定試験」を開始し、平成27年度までに6回の試験を実施してきました。
 法制化につきましては、大分から構造改革「特区」の提案(平成20年11月)をすることからスタートし、その後、内閣府規制改革会議、厚生労働省等の並々ならぬご尽力により、平成26年6月に保助看法を改正していただき「特定行為に係る看護師の研修制度」として法制化されました。昭和23年に制定された保助看法が改正され、看護職の役割・裁量範囲が約70年ぶりに拡大されたことにより、これからの日本の「治し・支える」医療・福祉において看護師が「チーム医療のキーパーソン」としての役割を果たしていくことが法的にも認められ、2025年問題を含めた医療・福祉の課題解決に向けて、看護職にとって、「はじめの一歩」を踏み出したと受け止めております。
 本協議会では、「治し・支える」医療における患者さん達のさらなるQOL向上等に、より自律したNPとして貢献できる仕組みを構築していくことを目指し、本協議会およびNPに対する社会的な認知度を高め、組織としての力をつけていく覚悟でおります。
 新たな仕組みをつくっていくためには、「あまえず」「あせらず」「あきらめず」に根気よく、勇気を持って一丸となって努力を重ねることだと思っております。
 本協議会として、NPとしても、常に、「謙虚」な姿勢と、「感謝」の気持ちを肝に銘じてがんばってまいりますので、患者さんをはじめ、多くの関係者のみなさまのご支援・ご協力をお願いします。

日本NP教育大学院協議会
会長 草間 朋子